「現時点で言うなら、お前たちは歴代で10番目くらいのチームや」。1993年に大阪桐蔭のコーチに就任して以来、指導してきたすべての代を回想し、「ランク」を告げたのだ。

 監督がこんなことを言ったのには、理由がある。

 「最強世代」

 今の2年生はそんな言葉で注目され続けてきた。中学時代に146キロの速球を投げ、遊撃手も兼任する根尾、関西の中学生を代表する好打者だった藤原や中川……。入学前から、「大阪桐蔭にすごい選手が集まる」とうわさされた。

 優勝した昨春の選抜では、多いときには6人の2年生が先発に名を連ね、「最強」の評判はさらに広まった。

 「そう言われてうれしくなかったわけではないですけど」とはエース柿木。苦笑いしながら、こう続けた。「たいして強くない。秋も負けましたし」と。

 選手たちは誰一人、「最強」とは思っていない。選抜優勝も「上級生が引っ張ってくれたおかげ」と口をそろえる。事実、昨秋は近畿大会で優勝したが、各地区の王者が集う明治神宮大会では準決勝で創成館(長崎)に敗れた。

 「自分も含めて、持っているものを出し切れていない」と柿木。根尾は4番打者として確実性や勝負強さを求めてバットを振り、主将の中川は走力アップを目標とする。昨夏の高校日本代表に選ばれた藤原は、チーム全体を見渡す視野の広さを課題に掲げる。

 中川はチームが始動した昨年8月20日から言い続ける。「まずは、選抜の開会式で返還した優勝旗を全員で取り戻す。それができたら、次は春夏連覇」と。実現すれば、「最強」の称号はおのずとついてくる
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